カウンセリングについてこれから学んでいく方が、まず最初に疑問をもつのは

カウンセリングとは、そもそも何なのか?という疑問ではないでしょうか?

そんなカウンセリングについて、わかりやすく解説します。


目次

カウンセリング=専門的な相談

相談という言葉は広く使われています。例えば、家族に相談する、友人に相談する、などです。

しかし、この場合、カウンセリングという言葉は使いません。

「明日、友人とカウンセリングをする」

「この前、親にカウンセリングを受けた」

このような使い方はせず、その分野で専門性のある方に相談する場合に、カウンセリングという言葉が使われます。

例えば、美容液に関して詳しく相談したいことがあるとします。

「私は肌が弱いのですが、どんな美容液ならお勧めですか?」

「前に使った美容液で肌が荒れてしまいました、何がいけなかったんでしょうか?」

美容液に関して専門知識がある方なら、そうした質問にも答えることができます。

このように、疑問に関して親身に相談にのってくれる、専門性のある相談を、カウンセリングといいます。

カウンセリングと心理カウンセリングの違い

現在では、恋愛カウンセリング、結婚カウンセリング、美容カウンセリングなど、

様々な名称のカウンセリングをよく聞くようになりました。

中でも、こころの相談を専門にしたカウンセリングを、心理カウンセリングと呼びます。

心理カウンセリングは、こころの成長、発達を援助するものです。

例えば、性格の成長の支援、問題解決の援助等を心理カウンセリングで行います。

日常生活に支障がない範囲の、日常的なお悩みを聞いて援助したり、

日常生活に支障が出るほどのこころの問題では、心理療法を使って改善していきます。

この、心理カウンセリングという言葉ですが、単に、カウンセリングと略されることもあります。

また、心理療法を使う人を、セラピストといいますが、心理カウンセラー、単に略して、カウンセラーと呼ぶこともあります。

心理カウンセラーの仕事とは

カウンセリング中の女性

心理カウンセラーの仕事は悩み相談が主な仕事です。とくに人間関係によるものが多く、

例えば、夫が家事を手伝わない、妻がすぐ怒る、両親がわかってくれない、

子どもにすぐ怒ってしまう、などの家族問題や、上司に腹が立つ、何度も相談にのってあげている

のに、毎日のように電話をかけてくる友人に疲れる、どうすればいいか、など、

相談内容は多岐にわたります。

カウンセリングでは、相談者(クライエント、またはクライアント)の話を聞いてあげて、

楽にしてあげます。

人に相談して、それを共感されたり、受け入れてもらったりすると楽になるように、

カウンセリングでもそうした効果が期待できます。


心理カウンセラーについては、こちらの記事で詳しく知ることができます。



避けては通れないライフイベントストレス

お悩みの中には、ライフイベントストレスで辛い思いをされている方もいらっしゃいます。

ライフイベントストレスとは、生きているかぎり避けては通れない問題から起こるストレスを言います。

ライフイベントストレスで、もっとも強いストレスを感じるのは、大切な方が亡くなったケースです。

人以外にも、大切なペットが亡くなって、ゆううつな気分で、何もやる気がない状態、

これをペットロスといいますが、こうした強いストレスを抱えている方も、

人によってはカウンセリングが必要となります。

とくに、感情を表に出さない、我慢してしまう方は、それをきっかけに、うつ病など、

こころの病にまで発展してしまうケースもあります。

カウンセラーは、こうした強いストレスを抱えている方の話をじっくりと聞いていきます。


心理療法が必要になることも

椅子に座って背を向けてる女性

中には、日常に支障が出てしまうケースもあります。例えばうつ病など、

何もやる気がでなくなってしまって、とてもしんどい心の病ですが、

そうした方のお話を聞くカウンセリングも大切ではありますが、ただお話を聞いても改善は難しいので、心理療法でサポートします。

心理学にもいろいろですが、中にも臨床心理学、という分野の学問があります。

これは心を研究する学問を言います。

実際のところ、心理療法は数多くありますが、中でも現実的に使いやすいものや、

効果的であるだろう心理療法が使われています。


心理療法については、こちらの記事で詳しく知ることができます。



カウンセリングは誤解されやすい

このように、カウンセリングは専門的な相談という使われ方をしますが、中には心理療法が必要な相談者もいます。

そうした方は心理療法の知識があり、実際に心理療法が使える心理カウンセラー(セラピスト)に
相談する必要があります。

単に、お悩み相談であっても、悩み相談が専門ですから、この場合もカウンセリングとなりますが、

その方が臨床心理学の知識に乏しい、心理療法までは使えない場合、相談後に、

「そのような問題だったら、こころの専門家に相談してくださいね」

と言われてしまうかもしれません。

ですから相談者は、話を聞いてもらいたいだけなのか、どうして欲しいのかを予め考えておいて、

相談する相手を決めるのが良いでしょう。

このように、カウンセリングと言ってもいろいろですから、わかりにくい、と感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

中には、心理療法でありながら、心理療法ではなくカウンセリングだ、という心理療法家までいらっしゃいますので、

カウンセリングや心理療法について誤解されている方もいらっしゃるかもしれません。

今回はカウンセリングについて説明させていただきました。少しでも参考になられたらと思います。